2010年08月19日

英国作家・ジョージ・オーウェルの寓話小説『動物農場』感想

1984年』『動物農場』で知られる世界的著名作家ジョージ・オーウェル。
上記2作品ともに全体主義・社会主義風刺に満ちたディストピア小説になります。

あらすじは、
「人間たちにいいようにされている農場の動物たちが反乱を起こした。
 老豚をリーダーにした動物たちは、人間を追放し、
 すべての動物が平等な@搗z社会を建設する。
 しかし、指導者となった豚たちは権力を欲しいままにし、
 動物たちは前よりもひどい生活に苦しむことになる。」
ロシア革命を風刺し、社会主義的ファシズムを痛撃する二十世紀のイソップ物語。
登場する擬人化された動物たちは、
それぞれ現実に存在した政治家になぞらえて読み解くことができると言われています。

感想は、小林多喜二の『蟹工船・党生活者』と連続で読書するのはお控え下さい。
(登場人物の雄馬)ボクサーの最後に憂鬱さを感じずにはいられません。
同士諸君の命は、
(独裁者となる豚)ナポレオン様の物であり、ナポレオン様の為に使い、ナポレオン様の為に死ね。
心理描写が秀逸なことも重なり、使い捨てや格差社会の本質が見事に表現されてると感じます。

「すべての動物は平等である。
 しかし、ある動物は、ほかのものよりももっと平等である。」
後に農場内で標語となるこの言葉が、体制管理のすべてを物語る様で気に入りました。

また、イギリス初の長編アニメーション映画の原作に選ばれました。1954年公開。
日本では、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーレーベルの一作品として劇場公開されました。

映場版のキャッチコピーは、歴史は繰り返す。支配する者とされる者。
 その構造は変わらない、ただ……今、豚は太っていない。

コピーライターはスタジオジブリのアニメ映画監督・宮崎駿さんです。
劇場公開時、ワーキングプアの問題が喧騒されていました。

比較としては、映画は原作にほぼ忠実に作られています。
しかし、ラストは完全に別な仕上げになっています。
原作では救いのないバッドエンド、ですが映画版は救いも持たせたハッピーエンド。
この点は、『1984年』とこちらを映像化した『未来世紀ブラジル』と同じです。

現在、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーでは、
ルーシー・モード・モンゴメリ原作、高畑勲監督
映画「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」を劇場公開中です。


動物農場 (角川文庫)

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  • 作者: ジョージ・オーウェル
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1995/05
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posted by 七草〔図書館戦争、面白い〕 at 01:55| Comment(0) | ライトノベル書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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