正確には現在も一般文芸とライトノベル両方のレーベルで小説執筆をされています。
今回の本は、ページ半分をはまのゆかさんのイラストが占める半分絵本形式の短編小説です。
あらすじは、
僕らは祈った。4人の輝くような時間を取り戻したくて…。
昭和61年、10歳の少年たちに起こった一生忘れがたい“約束”をめぐる物語。
小学3年生初めてのクラス替えのとき主人公ワタルには、
生涯の友達、ヤンチャと、ノリオと、ハム太の3人の友達ができた。
家も近所だったから、僕らはいつでもつるんで遊んだ。いたずらをするのも叱られるのも一緒。
でも、4年生のときヤンチャが原因不明の病気で緊急入院したんだ。
感想としては、
友達の入院、死と向きあう難病モノの作品になります。
同じ設定なら、金城一紀の小説『レヴォリューション No.3』のが私は好みでした。
この‘ゾンビース’シリーズは秋重学により漫画化もされていますが、
(ゾンビーズ・シリーズとは、『レヴォリューションNO.3』、『フライ,ダディ,フライ』、『SPEED』の3作品)
原作よりも漫画版のほうが出来が良い稀有な例となっております。
作家自身が、映画『フライ,ダディ,フライ』の脚本を自ら担当した際、
漫画版を読みこみ空気感を近づけられるようにした。と後書きで述べております。
この「レヴォリューションNO.3」を読むなら、『マンガ版』もあわせてどうぞ!
映画は岡田准一、堤真一主演、成島出監督になります。
村山由佳の作品としては、
私はこの本より、「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズをお薦めします。
このシリーズには2種類の版があります。
挿絵ありのライトノベル版『おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (ジャンプジェイブックス)』
挿絵なしの一般文芸版 『おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (集英社文庫)』
お好みで版をお選び下さい。内容に差異はありません。
売上としては、集英社文庫版のほうが良いみたいです。
勿論、「約束」も読まれて時間の無駄と感じる様な作品ではありませんよ。